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アユタヤ遺跡の歴史背景と見どころ・巡り方 | 絶品グルメ【タイ旅行記⑧】

アユタヤ

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世界遺産「アユタヤ遺跡」。バンコクからの日帰りツアーも人気だが、今回はアユタヤ2泊3日の滞在で、マイペースに巡ってみた。実際に見て気になった「建築様式の違い」について歴史的背景から紐解く。移動手段別の効率的な巡り方や、現地で出会った絶品ローカルグルメ情報も。

世界遺産 「アユタヤ遺跡」とは

概要

バンコクの北約76kmに位置するアユタヤ遺跡群。アユタヤは14世紀から400年余り栄えたアユタヤ王朝の首都だった。東南アジア諸国との貿易で国際商業都市として繁栄し、多くの寺院や王宮が建設されたが、18世紀にビルマの侵攻を受けて衰退。現在残る遺跡群は、アユタヤ歴史公園として整備され、1991年にユネスコ文化遺産に登録された。

バンコク市内から電車やバスで2時間程とアクセスもよく、日帰りで楽しめるのも魅力。

アユタヤ遺跡の見どころと歴史背景

ワット・マハタート(木の根に埋もれた仏頭)

14世紀後半に創建された歴史ある重要寺院で、聖なる仏舎利(仏陀の遺骨)が納められていた信仰の中心地だった。ビルマ軍との戦火により、かつて黄金色に輝いていた仏塔や礼拝堂は破壊され壊滅的な被害を受けたが、その中で奇跡的に残った「菩提樹の木の根に包まれた仏頭」が世界的に有名。首を切り落とされた無数の仏像群とともに、戦争の傷跡と自然の力が交差するアユタヤを象徴する場所。

ワット・マハタートの木の根に包まれた仏頭
ワット・マハタート菩提樹の木の根に包まれた仏頭
首が落とされた多くの仏像
左右に並ぶ仏像は全て首が切り落されているが、中央の仏像は首が残っている。

首のない仏像の多くは、18世紀のビルマ軍による侵攻で大きな被害を受けたことに加え、その後の略奪や破壊も重なり、現在のような姿になったといわれている。

一方、首が残っている仏像の中には、1950年代以降、タイ美術局によって行われた本格的な発掘調査や修復作業によって、頭部が接合・再建されたものもあるのだそう。

ワット・マハタート 修復されたと思われる仏像

ワット・プララーム(ゾウが行き交う水辺の穴場スポット)

1369年、アユタヤ王朝の第2代ラーメスアン王が、初代ウートーン王火葬の地に建てた歴史ある寺院。クメール様式の影響を強く残す優美な中央主塔(プラン)が特徴的で、塔の外壁には精巧な仏像レリーフの装飾が施されている。大きな沼地(プララーム公園)に面した静かなロケーションにあり、水面に美しく映り込む寺院の景観や、観光用のゾウが優雅に行き交う風情ある姿を楽しめる穴場スポット。

ワット・プララーム入り口

この、「ワット・プララーム」や「ワット・チャイワッタナーラーム」 の中央塔などに見られる、トウモロコシのような形をした高大な仏塔「プラン」は、アンコール・ワットに代表されるクメール寺院の主祠堂の様式を取り入れたもの。

クメール様式のワット・プララーム
ワット・プララームのクメール様式仏塔「プラン」

14世紀にタイ族によって建国されたアユタヤ王朝は、当時勢力を弱めつつあったクメール帝国(アンコール朝)の首都アンコールへ繰り返し侵攻。1431年、アンコールは陥落した。これによりクメール朝はアンコールを放棄することになる。

アンコールを攻略したアユタヤだったが、政治や文化面ではクメール帝国から大きな影響を受けていた。そのため、アユタヤ遺跡にはクメール様式と呼ばれる仏塔が多く見られる。

ワット・プラシーサンペット(3基の巨大仏塔)

15世紀末に建てられたアユタヤ王宮内で最も格式高い寺院で、バンコクのワット・プラケオ(エメラルド寺院)に相当する格式を誇る。かつては高さ16mの金で覆われた大仏塔が存在したが、ビルマ軍の侵攻によって破壊された。現在は当時の雰囲気を留めるスリランカ様式の3基の仏塔(チェディ)が美しい配置で並んでおり、歴代3人のアユタヤ王の遺骨が納められている。

ワット・プラシーサンペット3基の仏塔
ワット・プラシーサンペット

かつては、ヒンドゥー教や大乗仏教の文化を色濃く反映した、トウモロコシのような形の主塔「プラン」を持つクメール様式が主流だった。しかし、13〜14世紀頃になるとタイ族の国家が発展し、スリランカから伝わった上座部仏教が広まるにつれて、より仏教本来の教えを重視する動きが強まっていった。

当時、本国インドでは仏教がすでに衰退していたが、スリランカ(セイロン島)にはブッダの教えや厳格な戒律が最も古い形で残っていた。そのため、アユタヤの王たちはスリランカから高僧を招き、「仏教の聖地・規範」としてスリランカの上座部仏教を直接導入した。

スリランカ様式の仏塔
ワット・プラシーサンペットのスリランカ様式仏塔「チェディ」

これに伴い、建築スタイルもヒンドゥー教の聖山を象徴する重厚なクメール様式から、仏教の精神性や静けさを表すスリランカ様式(鐘型のチェディ)へと移り変わっていったとされている。

  • クメール様式(プラン): トウモロコシ型の高大主塔(ワット・プララーム、ワット・チャイワッタナーラームなど)
  • スリランカ様式(チェディ): 鐘型の仏塔(ワット・プラシーサンペット、ワット・ヤイチャイモンコンなど)

ワット・ヤイチャイモンコン(72mの大仏塔と現役の修道寺院)

1357年にアユタヤ王朝初代ウートーン王が建設した歴史ある寺院。 1592年、ナレースワン大王がビルマ軍との一騎打ちに勝利した「戦勝記念」として建てられた高さ約72mの大仏塔(チェディ)がシンボル。

この寺院はもともと14世紀に「スリランカへ留学して戻ってきた僧侶たちのために建てられた寺院」のため、大仏塔も丸みのある鐘の形をしたスリランカ様式で建てられている。

高さ約72mの大仏塔

「仏塔の中でコインを落とすお参り」

大仏塔の急な階段を登って内部(中央の部屋)に入ると、装飾された四角い箱の下から光がさしている。みんな覗き込んでいるので見てみると中にはコインがたくさん落ちていた。

仏塔の中央にある穴の底に向かって、願い事をしながらコインを投げ落として、底の中心にコインが入ると「願い事が叶う」「幸運が訪れる」とされているらしい。

現在も僧侶が修行する現役の寺院

このワット・ヤイチャイモンコンは、世界遺産(アユタヤ歴史公園)のエリア外に位置しており、廃墟となった多くの遺跡とは異なり、「現在も僧侶が修行する現役の寺院」。

海外の観光客よりも地元の人が多く参拝に訪れている印象で、ロータスの蕾やお線香を手に持ち、寝釈迦仏に黄色い布を掛けながらお祈りしている姿が興味深かった。

ワット・ヤイチャイモンコンの仏像

ワット・チャイワッタナーラーム(夕日に映えるチャオプラヤー川沿いの美しい寺院)

1630年、プラサート・トーン王が亡き母を偲んでチャオプラヤー川の西岸に建設させたアユタヤ最屈指の美しさを誇る寺院遺跡。クメール様式を取り入れた中央の高大な主祠堂(プラン)とそれを囲む仏塔群の保存状態が非常に良く、周囲に高い遮蔽物がないため雄大な景観を保っている。

ワット・チャイワッタナーラームの主塔(プラン)
中央の主祠堂(プラン)

アユタヤの建造物は、主に「赤レンガ」を積み上げて建てられている。もともとは漆喰による美しいレリーフ装飾やレリーフ状の仏像が存在していたが、アユタヤの寺院はビルマ軍により徹底的に焼き払われたため、「漆喰」は焼け落ち、その後、長年の雨風によって剥がれ落ちたと言われている。
現在は下地の赤レンガだけが露出し、レリーフなどの装飾が全くないように見える。

仏像の首が落とされているアユタヤ遺跡
全ての仏像の首が落とされている

夕暮れ時には、夕日に照らされたオレンジ色の美しいシルエットが浮かび上がる。川からのリバークルーズ船上から眺める景色も絶景。

アユタヤ半日寺院巡り&サンセットクルーズ
夕暮れ時の美しいワット・チャイワッタナーラーム

この日は、遺跡のすぐ目の前の広いスペースに100軒以上の飲食店ブースが出店していて、地元の人がたくさん集まっていた。年末のお祭りか何か…?
座って食べられるような場所もいくつか用意されていたが、世界遺産の敷地内でこのような光景を見ると思っていなかったのでちょっとびっくりした。

ワット・チャイワッタナーラーム出店の様子
100軒以上の飲食店ブースが出店している

この日の晩ごはんはここで。目の前で作ってもらったエビのパッタイとスイカスムージーが美味しかった!

アユタヤ遺跡はどうやって巡る?

アユタヤ遺跡は非常に広い範囲に遺跡が点在しているため、徒歩のみで巡るのは困難。

バンコクに宿泊しているなら日帰りツアー

バンコク市内発の日帰りツアーが豊富。ホテルピックアップもあり、一人旅や初めてのタイ旅行でも日本語ガイド付きで安心。水上マーケットなど周辺観光スポットに立ち寄るツアーもあり1日でアユタヤを満喫できる。

今回はアユタヤ宿泊だったので、日本語ガイドを見つけることが出来なかったのが残念だったが、個人的には、遺跡を訪れる際は日本語ガイド付きがおすすめ。現地ガイドを頼むと、ガイドブックやネットに載っていないローカル情報や、歴史も聞けて何倍も楽しくなる。

バンコク発アユタヤ遺跡巡りツアー

アユタヤ駅前でトゥクトゥクチャーター

アユタヤまでは自力で行き、駅前でトゥクトゥクをチャーターして点在する遺跡を効率よく巡る。1時間あたり約200バーツ前後でチャーター可能。駅前で客引きをしているので、行きたい場所を伝えて交渉。

行きたい遺跡だけGrabで行く

時間があまりないときは、Grabを手配して行きたい遺跡だけ行くのもあり。
私はアユタヤに2泊したので、到着日と出発日の午前中にGrabを利用した。

  • 到着日: ホテルでゆっくり過ごした後、夕暮れ時の景観が幻想的な「ワット・チャイワッタナーラーム」へ
  • 出発日の午前中: 「ワット・ヤイチャイモンコン」へ

自転車(レンタサイクル)でマイペースに巡る

ツアーのスケジュールや他の参加者を気にせず、トゥクトゥクの待ち時間やGrabの費用も気にせず、とにかく自分のペースで巡りたいなら自転車。

アユタヤのレンタル自転車
「TOUR WITH THAI AYUTTHAYA」で借りた自転車

アユタヤにはレンタサイクルがあり、1日約50~60バーツほどで手軽に利用可能。ホテルで貸し出しを行っている場合もあり、現地では自転車で散策をしている観光客をよく見る。アユタヤは全体的に道が平坦なため、自転車でも巡りやすい。ただ12月でも昼間は暑いので熱中症対策は必須。私は顔が真っ赤になるほど暑かった…。

「TOUR WITH THAI AYUTTHAYA」がある通り
バイクや自転車が止まっているところが「TOUR WITH THAI AYUTTHAYA」

「TOUR WITH THAI AYUTTHAYA」では、自転車だけでなく、1日200~350バーツほどでバイクやスクーターのレンタルもしており、アユタヤの地図とともに散策に最適なルートも紹介してくれる。バイクのレンタルはパスポート原本を預けるか、3,000バーツのデポジットが必要。当日の返却は19時まで。

法的には、タイで外国人がスクーターやバイクの運転をするには国際免許が必要となっている。
国際免許証無しでレンタルできることもあるようだが、無免許運転になるのでご注意を。

アユタヤ遺跡巡りの注意点

  • 服装のルール:遺跡や寺院を訪れる際は、肩や膝が出るような露出度の高い服装はしない。
  • マナーの厳守:仏像に触れたり、仏像の上に登って写真撮影しない。
  • 熱中症対策:日中は日差しが強いため、遺跡巡りは強い陽射しを避けた朝夕がおすすめ。

アユタヤのローカルグルメ&カフェ

アユタヤ名物の川エビグリルは、1匹2,000円以上と結構お高い…。

他にも、綿あめを生地で巻く名物スイーツ「ロティ・サイマイ」や、アユタヤ発祥の濃厚麺「クエティアオ・ルーア(ボートヌードル)」も定番だが、今回ふらっと入ったお店で注文したヤムウンセンとパッションフルーツスムージーが絶品!ヤムウンセンはシーフードがたくさん入っていてぷりっぷり。大満足のランチだった。

アユタヤには観光客向けのカフェがたくさんある。値段は少し高めだが、コーヒーは日本で飲むのと変わらないぐらい美味しい。タイ料理の合間に食べたパニーニも美味しかった。

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